秋田県での栽培方法!



当サイトでは、紅まくら接木苗【FRきずな台木】での無農薬トンネル栽培を紹介してます。
紅まくらは秋田県でのブランドすいかで、大玉になり10㌔越えになる事もあります!
管理人の畑では、13㌔オーバーが出来ました。
甘くてシャリ感があり、とてもおいしいすいかです。

多品種に関わらわず、一部を除き、大玉すいかであれば、栽培方法はさほど違いありません。


秋田県由利本荘市の庄屋本店は、豪雪地帯で冬は2.3㍍の雪が降り、4月中旬まで雪が残り、5月上旬に桜が開花する、非常に寒い所です。

秋田県流では、1株に2本蔓を伸ばし1果実取りです、スイカは放っておけば10個以上果実が取れる事もありますが、その分、甘味が分散され、大きさも分散され小さい果実になってしまいます。
量より質を求めれば、1株1果取りが一番甘味が増し、大玉も期待出来ます。






【ステップ①】 畑の準備


4月初旬~5月初旬
植え付け一ヶ月以上前、まだ肌寒い時期に、畑の準備をします。

スイカは酸性土壌を嫌いますので、畑に石灰を撒き弱酸性(ph5.5)中性(ph7)程度にします。
酸性土壌は有害線虫、ウィルスなどの住みやすい環境とも言えます、石灰は殺虫効果、殺菌効果もあるので一石二丁。


石灰は主に3種類あるが、必ず畑のph濃度を測り、購入石灰の説明書を読んで、必要分を撒いて、よく耕してなじませておく。

石灰は散布してから、植え付け出来るまで時間がかかる。

   消石灰  苦土石灰  有機石灰 
 畑に投入してから植え付け出来るまで。  2週間以上 1週間以上  直ぐに植え付けできます。
 値段  安い 普通  高い


ホームセンターなで農業用のリトマス試験紙なども購入出来ますし、デジタルのph測定器も販売されています。
畑の土をバケツに入れて水を注ぎリトマス試験紙で測定してください。

【注意】
注ぐ水のph濃度を必ず図ってください。


↑リトマス試験紙



元肥を撒き、耕して畑になじませておく、植え付け一ヶ月以上前が望ましい。

たい肥 1㎡辺り2㌔~4㌔
化成肥料 1㎡辺り:100g


元肥は完熟牛糞がおすすめ、よく完熟した物を使用してください。
鶏糞は窒素が多く蔓ボケになりやすい。
鶏糞、豚糞は、臭いのでウリバエを呼んでしまいます。

ぼかし肥は有機物が多く、土壌バランスを崩さず線虫の発生をおさえてくれます。

【注意】
牛糞 鶏糞 豚糞 ぼかし肥料など、合わせて使っても良いが、バランスを考え、与えすると、窒素が多く蔓ボケになる。


【注意】
化成肥料は8.8.8、もしくは14.14.14、 窒素、カリ、リンが同量の物。


   牛糞  鶏糞 豚糞 
 効き目が現れるまで  効き目がゆっくり  効き目が早い  
 効果が持続する時間  効果が長い  効果が短い  
 匂い  ほとんど匂わない  臭い  
 値段  高い  安い  



畑の上に必要量の、たい肥、化学肥料を撒き、よく耕してください、石灰も同時に耕すと楽。



↑横幅1メートルにすると、計算が楽。

元肥を撒きよく耕し、周囲より30㎝位高く畝を作る。
【注意】
畝を作らないと、大雨で水没して根が腐事がある。



鶏糞を使用すると、ニオイにつられウリバエなどの害虫が大量発生します(5月~6月が発生時期)。
ウリバエの幼虫はスイカの根を食べます、接木苗を使っていれば食害にあいません。




【ステップ②】 マルチ貼り

大雨を避ける為、
除草の手間を省く為、
病害虫から苗を守る為、
乾燥を防ぐ為、

マルチ貼りをします。
接木苗の場合、根は寒さに強いので透明マルチで大丈夫です。

種から栽培の場合は地温を上げる作業があるので、植え付け2週間前までに黒マルチを貼っておく。



↑透明マルチが無かったので黒マルチで代用、当然問題無し!
【注意】
マルチを張らなくても、ちゃんと育ちます。






【ステップ③】 植え付け


遅霜の心配が無くなった晴れた日に植え付けます。
コンパニオンプランツとして、マリーゴールド、ネギなどを交互に植えてもよい。

【注意】
根も呼吸するので、植え付けは浅く。




苗を1.5㍍間隔で植え付け、トンネルを作ります。






植え付けが終わったら、害虫が地中に侵入出来ないように、苗が出ている部分を石灰を混ぜた土で塞いでください。
ウリバエ幼虫、ウリハムシ幼虫は、茎、葉に卵を産み付け幼虫が地中に潜り根を食害する。



トンネルを作る、トンネルは雨よけの為、
苗が伸びるので、トンネルの脇を開けておいてください。


↑トンネル栽培





【ステップ④】 剪定





本葉5枚になったら親ツルの先端を摘芯します、
ハサミは使わず、手でつまんでちぎってください。

親蔓をちぎると葉の付け根から子ツルが伸びてきます、5本の子蔓が伸びて来たら勢いの良い蔓を3本残し、後は摘み取ります。
2本伸ばしですが、1本は予備蔓です、花が咲き始めたら1本摘芯して2本仕立てにしてください。


【注意】
雨が降っていると傷口が塞がらなく、蔓が腐ってしまうので、良く晴れた日に剪定してください。

【注意】
蔓2本伸ばしですが、予備で3本位伸ばしてください。


【注意】
ハサミを使うとウィルスの拡散に繋がるので、なるべく手でちぎってください。
ハサミを使う場合は数回おきに木酢液などで殺菌するなどの対策をしてください。





【ステップ⑤】 人口受粉


すいかの花は
雄花
雌花
両性花
の3種類存在します。

スイカの花が開花、最初雄花がポツポツとしか咲きませんが、次第に咲く花の数も多くなり雌花も咲きだします。
この時期になると虫達も増えミツバチやクマバチが集まってきて花の蜜を集める代わりに勝手に受粉をしてくれます。

【注意】
虫が受粉するのを自然受粉といいます、冒頭でも書きましたが、近くに違う品種の西瓜があると、多品種同士で自然受粉してしまいます、他品種同士で受粉しても、その品種の西瓜の果実は問題無く出来ますが、種は他品種の混ざったハイブリット種になります。
その種を栽培しても、多品種の混ざったハイブリット西瓜になるので2世を作るのは難しい。

ミツバチは巣穴から半径2㌔飛ぶと言われてますので、2世西瓜を作りたい場合は直径4㌔以内に他品種の西瓜が栽培されて無い事を確認する必要があります。


西瓜は受粉した日から収穫日が分かりますし、蔓の何処に実らせるのが一番良い果実に育つかだいたい決まってます、狙い通り確実に受粉させる為、人口受粉させます。

【注意】
この作業は晴れた日の午前中に行ってください。

その日咲いた雄花を取り、花弁を取り花粉を雌花の雌しべに擦りつけます。

花粉が付いた事を確認してください。



↑スイカの雄花。







↑スイカの雌花です。




↑雄花の花粉を雌花の雌しべに擦りつけてください。



子蔓の17節から22節の2番果が一番良い果実が出来ると言われてます。
【注意】
1番果は奇形が多く、小さい玉になる場合が多い、
根っこからあまり遠いと栄養が届かず甘味が薄くなる事がある。

とは、言っても狙い通りの位置に着果させられるとは限りませんので、1番果、2番果、3番果と全て人口受粉させて、予備果にしておき、受粉成功したら、良い果実を残し、あとは摘果すれば良い。
【注意】
摘果はゴルフボール代になってから。



↑予備的に全ての雌花を人口受粉させてタグを付けておく。



↑受粉が成功しても、途中で枯れてしまう場合があります。

受粉しても、日照不足、栄養不足、蔓ボケなどの理由で枯落ちてしまう場合があります、
その場合、予備果を成長させれば良い。
【注意】
ゴルフボール代になるまで安心出来ない。




実を付けた子蔓は、親蔓から、実が付いている節までの孫蔓を全て摘み取る。
それ以降の孫蔓はほったらかしにしておく。

子蔓に着果させられず、孫蔓に着果してしまう事もあります、その時は、孫蔓を伸ばし子蔓は摘み取る!

品種によって違いますが、受粉した日から収穫日までの日数がだいたい分かりますので、人口受粉した日のタグを付けておく!
、もろに数字を書いておくと、スイカ泥棒にも知らせてしまう事になるので、自分だけが分かる暗号の様なのでも良い。



【ステップ⑥】 摘果

雌花がゴルフボール代に膨らんだら、一株1果実を残して、形の悪い果実、小さい果実、収穫予定日が秋になってしまう果実などは摘果する。


↑夏になると、草勢いが凄く、取り忘れた実が大きくなっている事があるが、遠慮せず摘果する。




【ステップ⑦】 追肥

果実がゴルフボール位になったタイミングで、追肥をする。
地中の根が伸びているので根の先の方に穴を開けて、肥料を埋める。

化成肥料   1㎡辺り  100g
ぼかし肥   1㎡辺り  1㌔~2㌔
たい肥を   1㎡辺り  1㌔~2㌔
たい肥は効き目の早い鶏糞がおすすめ。

ぼかし肥は西瓜が甘くなるのでぜひ使ってください。



苗を中心にして、根の先を円を描く様に穴を開けて、肥料を入れていく。
マルチシートを敷いているの場合でもマルチシートごと穴を開けて構わない。




直接根に肥料が当たると肥料焼けをおこす事があるので、パッケージの説明書を読み、土で薄めたりして使ってください。




【ステップ⑧】 玉返し


スイカは太陽光の当たらない箇所が黄色くなります、果実がボーリングの玉位になったら、果実を上下反転させて、反対側も太陽光を当てさせてください。
【注意】
蔓を傷付けない様にそっと。

裏返して1日~2日程度お日様に当てると綺麗に緑色になる。


↑スイカを上下反転させて黄色い面をお日様にあてる。


【ステップ⑨】 害獣注意

収穫目前で、獣に食べられる事があります。
ハクビシン
ニホンアナグマ
カラス
など。

対策
西瓜の上に籠を被せる。



【ステップ⑩】 収穫



品種により、収穫時期は異なりますが、紅まくらで30日~35日と言われてます。
タグを見て収穫日数を参考にしてください。

収穫日数は目安です、正確には積算温度で決まります、積算温度とは、1日の平均気温を足した数字、1日の平均気温が25度だとすると30日で750度になります、
【注意】
実際は毎日気温が違います!

積算温度を計測する温度計なども販売されています。
アバウトですが、気象庁のホームページでお住まいの地域の1日の平均気温を調べる事も出来ます。

紅まくらで受粉から、積算温度1300度と言われてます。

収穫予定日に果実を割ってみて完熟していれば、同じ日のタグが付いている果実も完熟している事になります。

タグの無い果実は、着果節の巻きひげが枯れてる、などを参考にして収穫してください。



↑画像では小さく見えるが、小さい物で7㌔、大きい物で12㌔あります。





【ステップ⑪】 来年の準備 


連作出来ない理由は、スイカに害を与える、土壌ウィルスの蔓延、有害線虫の蔓延があります、土壌ウィルスは、栄養分となるスイカが無くなると休眠状態になり、土壌で潜伏します、潜伏中にスイカを植えると、休眠から覚めて活動を再開します、土壌ウィルスは1~5年生存します、

対策

土壌消毒

線虫の苦手なニンニクは秋植えなので、スイか栽培の終わった畑をニンニク畑にする方法もあります。














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