天然ウナギに付く寄生虫


食物連鎖の頂点に君臨するウナギは、寄生虫の宿主になることが多い。
人間がウナギを食す時、熱を加えるので、食べても問題無いが、ペットとして飼う場合は薬剤で落とすか、ウナギを触った手で食事しないなどの注意が必要です。
ウナギに付く寄生虫は数百種類いますが、よく見る一部を紹介します。

【ウキブクロセンチュウ】

管理人が釣り上げた天然ウナギには、100%の確率で寄生していました。
ウナギをそのまんま小さくした様な、ヒルみたいのが二匹、腹膜の中からボロっと出て来ました。

浮き袋、腹膜、筋肉、の中に潜んでいる、肛門より下には居ない。
ニホンウナギに深刻なダメージは無いが、ヨーロッパウナギには深刻なダメージがある、人間へ感染する事は無い。



『飼う時の対策』
薬剤治療!

『食べる時の対策』
目視で取り除く!
焼く!


【アニサキス】

最終宿主が海獣類(クジラ イルカ)の為、中間宿主が海の魚介類になる事が多い。
海ウナギに多い?
ウナギは海水域と淡水域を行き来しているので、淡水域で捕まえたウナギでも油断は出来ない。
管理人が釣ってきた、天然ウナギの1匹から発見してます、河口から30㌔離れた沼で釣りました。

内臓、筋肉内に生息しています、人間にも感染します、人間が食べた場合、アニサキス症食中毒になり、嘔吐、腹痛など、引き起こします、一度感染すると免疫が出来て、二度目の感染で過剰反応して死亡する場合もあります。

熱(60度1分以上)、冷凍(マイナス20度24時間以上)で死にます。
ウナギは普通、火を通して食べるので問題無いが、感染した場合は病院へ直行してください。

アニサキスは海獣類(クジラ イルカ)の体内で成虫になり産卵するので、飼育水槽内で蔓延する事は無い。



『飼う時の対策』
薬剤治療!
死ぬまで待つ!

『食べる時の対策』
目視で取り除く!
焼く!


【有棘顎口虫】
(ゆうきょくがっこうちゅう)

淡水魚に多く寄生している、生食によって人体に入り込むと、体内で動き回り激しい痛みを感じる、内臓に入り込むと死亡する事もある、人の体内で10年以上生きる。



『飼う時の対策』
薬剤治療!

『食べる時の対策』
目視で取り除く!
焼く!


【イカリムシ】
海水、淡水に生息、幼虫は水中を浮遊している、交尾後オスは死ぬが、メスだけが魚に寄生、魚のエラ、皮膚に頭を突っ込んで、養分を吸い取る、頭が船のイカリの様になっていて、なかなか抜けない。

寄生された魚は養分を吸われるが、イカリ状の頭部を突き刺された時の傷の方が深刻で、穴あき病、立鱗病との合併症をおこす、こちらの方が深刻、
エラなどに寄生されると、それだけで死亡することもある。
イカリムシは寄生した状態で産卵して、5000個近い卵を産む。



『飼う時の対策』
薬剤治療!
目視でピンセットで成虫を取り除く!
本水槽に入れる前にトリートメントタンクにて消毒する!

『食べる時の対策』
目視で取り除く!
焼く!



【正体不明①】
正体は分かりませんが、比較的に水質の悪い所で釣れたウナギに多い寄生虫。

実のこの川で釣ったウナギにはまずこの寄生虫がおります。(数は5匹~20匹くらいがふつう)
ところが別の大きい川で釣れた場合、寄生虫はほとんどいません。

限られた場所で蔓延している様です。


↑荒川水系某所



【正体不明②】



↑東京都、特に水質の悪い川で捕獲したウナギの胃袋から出てきた。










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